【検証】カナダで買った iPhone が日本で使いずらい理由

国をまたいで生活をしていると、普段は気づかないことに色々と気づかされることがあります。例えば言葉、気候、生活習慣、貨幣などなど・・・電子機器については、電圧が調整されるようになってから電源タップの形状を除いては世界のどこに出かけても気にすることはなくなりました。

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ただ iPhone はなかなかそういきません。各国の電波法や技術仕様が違うため、入国と同時にその設定に合わせなければならないからです。

カナダ版 iPhone X が日本で使いずらい理由は?

私の iPhone X は日本で普通に動作していたため最初は動作不良かと思い、ドコモのサポートに電話したり販売店まで行く大騒ぎとなりましたが、結局原因の特定には至りませんでした。試しに長男が使っている au にも SIM を挿してみましたが、状況は同じでした。

この結果として、カナダ版 iPhone X は日本の大手キャリアでは使えない(2018年5月現在)ということがわかりました。

調べたところ、日本とカナダの iPhone X は厳密には型番が違う仕様になっていることが判明。この話題は深入りすると難しいのでこれだけにしておきますが、大手キャリアは何らかの方法で日本仕様ではない iPhone について何らかの制限をかけているのでしょうか。

結果として、外観が同じ北米仕様の iPhone は日本で完全に動作しないと言う状況が生まれています。カナダ版の iPhone が日本の大手キャリアで使えないとは思いもよりませんでした。

カナダ版 iPhone X は北米仕様で、日本版とは型番が違います

法的なことを言うと日本には技適という決まりがあり、技適外の携帯(海外から持ち込まれるもの)は90日間のみ使用可と定められています。これは海外から多くの旅行者がやってくる現状に合わせて規制が緩和されてきたと理解して良いでしょう。

iPhone X には3つの型番(A1865、A1901、A1902)があり、北米仕様は 1901、日本の技適を受けているのは1902です。問題は、ドコモなど日本の携帯大手が販売している SIM を挿すと何らかの制限がかかることです。

これが判明したのは、妻用にカナダで買った iPhone X に、日本で使っている iPhone 用 ドコモの SIM を抜いて入れて動作しなかったことで発覚しました。具体的には、電話の電波は受診するものの、データ通信が全滅です。

なおカナダ版は、アメリカ合衆国、ヨーロッパ、ロシア、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、フィリピン、マレーシア、台湾、韓国、メキシコ、UAE、ブラジル、コロンビア、コスタリカ、アルゼンチン、南アフリカの認証を受けていますので、日本だけが特殊、と言って良い状況です。

どうしても日本で使いたい場合の SIM の選び方

振り返ってみれば、私が契約している u-mobile は iPhone が正しく動作するようプロファイルと言う設定ファイルを配布しており、これをインストールすることでカナダで買った iPhone が日本でも使えた訳です。カナダで買った iPhone をどうしても日本で使いたい(新しく日本で買い直すのはイヤ)場合は、この方法があります。

当初私は一時帰国時に、外国人向けに日本で販売されている1週間〜1ヶ月使える SIM を使っていました。この SIM は指定のプロファイルをインストールすることで、対応機種であれば問題なく使えるようになっています。その後一時帰国用に MVNO の u-mobile のデータ通信 SIM を契約し、カナダ出国時に SIM の差し替えをして使ってきました。従って、最新型のカナダ版 iPhone X でも同じように動作するはずと考えていたわけですし、実際カナダ版 iPhone X は問題なく使えています。

実際この使い方だとカナダ・日本の両国でカナダ版 iPhone X を使うことは可能です。動作保証については公式サイト(ここ)に詳細がありますが、上記のようにSIMフリーの iPhone は確認されています。

このように、プロファイルのインストール方法もわかりやすく解説されています(ここ)。

結論

カナダに生活の拠点があり日本との間を行ったり来たりするのであれば、カナダでアンロック済みの iPhone を買って、MVNO の SIM を入れて日本で使える可能性は高いといったところです。

どうしてもカナダ版の iPhone を日本でも使い続けたい場合は、このようにすることで対策を取ることができます。ただ、技適外のため厳密に言うと長期利用となると法的に問題が起きます(が、ペナルティが課せられると聞いたことはありません)。