いよいよ2019年1月より、トロントの公共交通機関の乗車方法が PRESTO システムに一本化されました。これを受け、すでに公式アプリが発表されていますので、今回はインストール方法、使い勝手と賢い利用法について書いてみたいと思います。(以下 iPhone 上となります)
アプリのインストール方法
アプリは公式サイトからインストールするのが簡単です。
https://www.prestocard.ca/en/about/presto-app
このページの下の方にあるストアリンクをクリックします。
カナダの App ストアでしか買うことができませんので、あらかじめアカウントは作っておきましょう。
ダウンロードが終わり、アイコンをタップすると「規約への同意」画面が出てきますので、同意して抜けるとアプリのインストールは終了です。
PRESTO アプリの使い方
使い方は簡単。
iPhone の画面にある PRESTO と書かれたアイコンをタップすると、ログイン画面になります。
利用開始は、「アカウントログイン」あるいは「PRESTO のカード番号を入れる」の2通りあります。
以下詳しく見て行くことにします。
アプリからアカウントを作成
まずはアカウントを作ってログインする方法から。ステップは4つ。まずは氏名と電話番号を入れ、住所、アカウントログイン情報(ユーザーIDとパスワード)と進み、
最後がパスワードを忘れた時のセキュリティー質問(例:ペットの名前とか)を3つ入れて終了。
アカウント作成完了と同時に、登録したメールアドレスに確認メールが届くので、文面の「verification(確認)」リンクを必ずタップし、必ずメールアドレスの本人確認を済ませてください。
これでアカウント作成は完了です。
アプリにカードを入れる方法
次は、アプリに手持ちのカードを入れます。
ログイン画面に戻るので、今作った情報(IDとパスワード)を入れると初期画面が表示されます。これが出ればまずはアカウントが正しく作られたことになります。
次は「ADD CARD」をタップし、手持ちのカードをアプリに入れます。情報はカード裏面にある数字を使います。
残念ながらこの時はID作成時から結構なエラーが出ていましたが、時間をおいてくじけずにやっていきます。
ようやく最後のステップ、4桁の暗証番号の登録にたどり着きました。CARD NICKNAME(ニックネーム)はログインの時にメールアドレスの代わりに使うことができます。
エラーは出ていましたが、しばらくして再びやろうとしたら無事カードを入れ終えていたようです。早速残高が表示されています。登録は複数枚できるようですね。
これでカード追加は完了です。
カード情報やチャージの方法
画面の残高表示の右下にある(i)をタップすると、カードの詳細情報(残高/定期券/利用履歴/情報)が一覧できるようになります。
カードへのチャージは、残高が表示されているこの状態で「LOAD FUNDS(チャージする)」をタップします。
この状態だと、自分で好きな金額を決められます。
あらかじめ決められた金額をタップするとその金額が表示され、あとはApple Payか銀行カード(Debit)あるいはクレジットカード払いになります。
定期券も買うことができます。
アプリを信頼するなら、あらかじめクレジットカード情報を記憶させておくこともできます。
アカウント作成の問題点
実際にアカウントを作ってみて気づいた問題点を3つ挙げます。
・とにかく動作が遅い
・エラーが出て先に進まないことが多い
・エラーが出たかと思い時間を開けると、情報が通っていることがある
作成した時間帯に公式ツイッターアカウントを見たら、サーバー上でエラーが出ているという報告が相次いでいました。この辺は「トロントあるある」なので、ユーザーもちょっとした文句があるだけでも辛辣に書き込むいつものこと。
昨年公式サイトで利用履歴を見ていて、あまりに情報がいい加減(そもそも乗った駅の表示が違ったりすることが多い)ので閉口しました。いまだ情報表示の低い信頼性という状況は変わっていないようですね。
このような懸念から、個人的にはアプリに(現状では)あまり多くのことをさせるのはリスクが大きいので、20ドル程度のチャージをApple Pay経由で行うという感じでしょうか。
アカウントチャージでのトラブルを防ぐためには駅のチャージ機を使い、アプリでは残高確認のみということになりそうです。
アカウントを作らないで残高照会
その際、わざわざアカウントを作って住所や電話番号などの個人情報を渡さずに、残高照会だけできれば良い場合にも、アプリは対応しています。
その場合は。アプリのログイン画面にある「Card Number(カード番号を入れる)」メニューを使います。アプリを立ち上げた後に出てくる画面でこれをタップすると、上のような表示になりますので、「PRESTO Card Number」の表示をタップし、手持ちのカードの裏面にある17桁の番号を入れて行きます。
すると画面が変わり、アカウントを作らずに残高が表示されるようになります。
その都度17桁の番号を入れなければならないのかと思ったら、一応これでログイン状態になっていて、意図的にサインアウトをしなければ常時残高を見ることができるようになっているようです。これは便利ですね。カードへのチャージもアカウントなしでできます。
できないことは、利用履歴を見ることのみのようです。このためにはアカウントを作成するように、と促されます。利用履歴は駅のチャージ機でもできるので、大きな問題ではありませんね。
もちろん、「カードを盗られた」「落とした」といったような場合はアカウントを作成して自分の個人情報とカードが紐付けられていないといろいろ問題が起きます。それほどTTC には乗らないし、沢山のお金をチャージしておかないという使い方なら、アカウントなしで充分かもしれません。
くれぐれも日本の Suica のようにはお考えになりませんよう。