TTC はこの4月から運賃値上げを行います。前回の値上げは2016年。3年ぶりの値上げで一体何が変わるのか、今回はそのポイントをまとめてみたいと思います。
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今回はプレスト料金の改定
前回は現金乗車の運賃を$3から$3.25に値上げするというのが目玉でした。

あれから3年たち、TTC は急速にキャッシュレス化を推進。昨年来 PRESTO システム(改札と自動販売・チャージ機)の全駅導入という大規模な改札工事を行い、タッチ式のスマートカードを導入する一方でレガシーと呼ばれるチケット類を順次販売終了してきました。
今回の料金改定はこうしたキャッシュレス化の流れを受け、PRESTOカードに関わる運賃に手が入っています。
大人料金の値上げ状況(赤字)
E-Purse と表記されている部分が PRESTO 料金で、今回10セントの値上げが行われました。PRESTO 導入時には現金に比べると25セントもディスカウントだというのがウリでしたが、今回の値上げでその差は半分弱に減ったことになります。
Description | 現在の運賃 | 4月1日より変更 | 値上げ分の差額 |
---|---|---|---|
Cash(現金) |
$3.25 |
$3.25 |
$0.00 |
Token(トークン) |
$3.00 |
$3.10 |
$0.10 |
E-Purse(プレスト) |
$3.00 |
$3.10 |
$0.10 |
Fair Pass – Single fare |
$2.00 |
$2.05 |
$0.05 |
Fair Pass – Monthly Pass |
$115.50 |
$119.40 |
$3.90 |
Monthly Pass(定期) |
$146.25 |
$151.15 |
$4.90 |
12 Month Pass (price per month) |
$134.00 |
$138.55 |
$4.55 |
Post-Secondary Monthly Pass(学生) |
$116.75 |
$122.45 |
$5.70 |

トークンと呼ばれるレトロな乗車コインも値上げ対象。左のアルミ製トークンは1975年以来製造されてきましたが偽造が問題となり、1975年には右側の2色トークンの製造が始まりました。残念ながら2019年中に段階的廃止が決定したものの、新たに買う場合、値上がり料金が適用されます。
定期券と1日パスも値上げ
毎月の乗車回数が49回以上の場合に割安になる定期券(メトロパス)も現行の$146.25から$151.15へ、$4.90の値上げ(学生用定期は、通っている学校に問い合わせて必要書類を入手してください)。

こんな素敵なデザインのプラスチック製カードが毎月発売されていたのは今は昔のこと。定期券そのものが PRESTO に合流したので、にどとてにできなくなったのは残念です。

紙のチケットのままの1日パス(Day Pass)も、現行$12.50から$13へ50セントの値上げ。これは一般にはあまり大きなインパクトはありませんが、ファミリー/旅行者向けに人気の乗車券のため、これらの人々には大きな値上げ幅となりました。
詳細は、公式サイトも参照してください。